Saul Leiter

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kanagawa

ニューヨークの写真家ソール・ライターさん(Saul Leiter)が亡くなった
享年89歳だったという
そのニュースはFacebookのタイムラインで知ったのだけれど
僕はSaul Leiter氏は、もうとっくに故人だとばかり思っていたので
そのニュースを知ったときは何だか驚いた

この写真家のことは昨年
SNSで知り合ったSさんから教わった
教えてもらってすぐにインターネットで検索してみると
その写真家が残した僕の初めて眼にするイメージの数々は
もうどれもかなり古いもののはずなのに何故かとても新しく見え
僕はこの写真家のことが一気に好きになっていった

僕は以前よく、東京のあちこちに点在する洋書写真集の店店を
毎週末の様に訪ねて行っては書棚の中の様々な写真家の気になる作品集を
端から順に見に通っていたような時期があったのだけれど
このSaul Leiterのことだけは何故か全く知らなかった…

僕はまだSaul Leiterの作品集を持っていない
今回のニュースを知ってから無性にこの人の作品集が欲しくなった
こうしたインターネット上の画像ではなく
一枚一枚の写真を紙の印刷の上で、見てみたくなった

「Early Color」という一冊がとても気になっている
それは1948年から60年に掛けて撮影された作品集だという
同じニューヨークの写真でも
それはロバート・フランク、ウィリアム・クライン、ウィージー、
ダイアン・アーバス、ヘレン・レヴィットらの写真とは
まるで違う表情を持っている一冊なのだろうなと思う

彼の写真に登場する人々のなかにはいつも何処か深い哀愁が流れている
それは彼のなかを流れている「詩」でもあるのだと僕は思っている

今回いくつかの彼の死去に関する記事を見ていて
The New York Timesの記事のいちばん最後に
彼の生前残したというこんな言葉が載っていて気になった…

"I am not immersed in self-admiration," he said.
"When I am listening to Vivaldi or Japanese music or making spaghetti at 3 in the morning
and realize that I don't have the proper sauce for it,
fame is of no use."

彼はいったい日本のどんな音楽を聴いていたんだろう?

Saul Leiterさんのご冥福を祈ります




The New York Times "Arts" By MARGALIT FOX, Published: November 27, 2013





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Comment

egipanda | URL | 2013.11.30 01:54
私はあんまり写真家とか、音楽でもそうだけど無知すぎて
でも聞いたり見たりはしてるから名前をしらないだけで・・・・・・っていうのが多くて

誰かのファンになるとかは最近はないかな
ましてや英語も読めない人なんで、外国の人なんて。。って気持ちもあってなかなか取っ掛かりがないんですよね
nori | URL | 2013.11.30 13:38 | Edit
egipandaさん、いつもコメントどうもありがとう。
egipandaさんは、写真家、あまり知りませんか?
それでも写真を撮ることが好き…というのが、一番いいんだろうなぁと思います。
僕なんかは昔写真の学校に通って、そこで"写真史"というものを勉強したりして、
主に欧米の写真史や戦前~戦後の日本写真史ばかりなのですが
いろいろと見て来てしまったせいか、一時期自分自身の撮るべき写真というものが
まったく分からなくなってしまって、今迄に何度も「写真なんてヤメてやる!」とまで
思った事がありました。
いろいろ見過ぎて、純粋に楽しめなくなってしまってたんですよね…。
そういう或る意味"余計な情報"というのは、写真を撮る上では本来要らないものです。
写真なんて、その撮影者本人が、たのしく撮れていればいいじゃないか?と思います。
ただ、人の撮った写真をいろいろ見ることも、とても楽しいことですよ…。

ところで、僕も英語はほとんど読めませんよ。
でも今はGoogle翻訳(他複数の翻訳サイト)という、強い味方があるので
それを利用して英文も興味ある記事だけは目を通すといった感じです。
日本の情報だけだと、今回書いたような海外の写真家の話題なんて
まず流れて来ないですからね。
今は、インターネットの時代で、Facebookに居ても色々な海外の情報が
流れて来てくれるので、すごく有難いです。

英語も、Facebookや他のSNSで海外の人とも簡単に繋がれるようになったお陰で
最近少し使う機会があるのですが、もっと使えるようになりたいなぁ、と
彼らと話す度につくづく思います。
ちまま | URL | 2013.11.30 16:28 | Edit
こんにちわ^^
ふとした時に知った名前が、何故だか気になって
検索していってどっぷりはまってしまう。
きっとnoriさんのsoulに何か呼ぶものがあったんでしょうね。
私異国の写真家さんはほとんど知らなくて、
日本人の感性とはまた違った感性の写真を撮っているんだろうなぁというイメージが浮かびます。
海外の写真集とかって、やはり手に入りにくいのでしょうかね~。
近い将来、noriさんの手元に、彼の写真集が届くといいですね^^
nori | URL | 2013.11.30 19:59 | Edit
ちままさん、いつもコメントどうもありがとう。
この写真家は去年、カメピでマイフレさんだった方から教えてもらって
以降とても気になる写真家の一人になりました。
先日、Facebookの中でも僕は立て続けにリンクしたりしていましたが…。

海外の写真集は、簡単に手に入れられますよ。
インターネットがあれば、世界中何処の本屋からでも購入出来ます。
東京にある「Shelf」という写真集のお店は、海外のも日本のものも
本当に沢山の写真集が揃っているので、オススメです。
http://www.shelf.ne.jp/
大阪、京都にも、そういった外国の写真集が沢山売ってる本屋さん、きっと
あるはずなので、いつか機会あったらちままさんも見に行ってみて下さい。
いろんな写真集を見ると本当に楽しいし、いい刺激がもらえるのでオススメしますよ。
(京都には数軒あります。実際行ったことあります。^^)
今の時代は海外の本屋からでも写真集が買えてしまう様になったので
出来るだけそういう写真集のサイトは見ないようにしています。苦笑
ポチッとクリックすれば自動的に自宅に届いてしまって、あれはホント、怖いです。
そして今は、財布の中身事情もあるので
いつになったら手元に届くのかな?という感じなんですよ。^^;
ayuayuayuayua | URL | 2013.11.30 20:10 | Edit
この写真はほんとにすばらしいと感じました。
ピントを外してあるほうの椅子に
誰かが座っていたであろう「気配」が感じられて
とても惹かれる写真です。
窓のレースのカーテンから差し込む光と影のバランスも心地よいです。これは さすがすぎます。すばらしい。です。
きっと
シャッターを切ったこの瞬間(時間帯)でなければ
見られなかったのかもしれない写真と思うと、
noriさんのこの写真に お金では買えない高い価値すら感じます。
大袈裟ではなく…。

ソウル ライターさんの写真を先ほど、何枚かネットで見てきました。
何かの隙間から見える街やひとの景色の写真が印象的でした。
日本のどんな音楽だったのか、私も気になります。ニューヨークタイムスに載るくらいのかただから たくさんのかたを魅了する写真をとられてきたのでしょうね。私もぜひ写真集をめくってみたくなりました。
ご冥福をお祈りします。
ayuayuayuayua | URL | 2013.11.30 20:15 | Edit
あ!レースのカーテンではなくて くもりガラスの窓だったでしょうか…。
nori | URL | 2013.11.30 21:40 | Edit
ayuさん、コメントいつもどうもありがとう。
何だか恐縮です。^^;
そんなに褒めて貰ってしまっては
思わず、「申し訳ありません…」と謝ってしまいそうでした。笑
写真って、本当、一瞬の光との出会いなんですよね。
一日一日、まったく同じ光とは二度と出会えないんですよね。
これはお馴染み?我が家のテーブル写真なんですけど
何撮っていいか困るとこのテーブルに逃げて来ちゃうんですよね。^^;
全く同じような写真ばっかり撮ってます…。
(これ、曇りガラスです。)

ソール・ライターの写真、見てくれたんですね。
詩のようだ、と文章内で書きましたが、"音楽"のようでもあると思いませんか?
例えば、ダイアン・アーバスみたいに直接的な表現は無いんですよね。
何処か感覚的で、浮遊感があるというか。
この写真家はユダヤ教牧師の父の下に生まれてて、後に神学校に
通っています。そしてそこは途中で退学して絵の勉強のために
ニューヨークにやって来てるのですが、
アンリ・カルティエ=ブレッソンの写真に感化されて写真を始めてるんです。

絵なんですね、始まりは。
そして、神学校という或る意味"神聖な空気"も、沢山吸いながら
少年~青年時代を送って来ていて、何処かリアルなものの見方をするよりも
天空の神の目から見た眺め、ではないけど、この世とは違う視点から
ニューヨークの街を眺めているみたいに、僕には感じるんですね。
何処か常に俯瞰しながらこの現実を眺めているみたいな感じ、とでも書けばいいでしょうか?
現実を写していながら、どこか現実感が薄い
何かベールでも掛かった様な写真がとても多い気がするんですね。
それって、写真ではなくて、まさに"絵"に近いような気もします。

あと特筆したいのが、この人の撮る写真のフレーミングの素晴らしさです。
こうした構図を次々と選び出せるセンスというか才能は、並外れている気がします。
シャッターチャンスを逃さない瞬発力や判断力もものすごいと思う。
そこは"決定的瞬間"の生みの親、H.カルティエ=ブレッソンで育っただけの
ことはあるなぁ、と思ってます。

この人の「Early Color」という写真集はいつか必ず欲しい一冊なんですが
「Early Black and White」というカラー以前に撮られた若い頃のモノクロ写真集も
すごく気になっています。
photo_track | URL | 2013.12.03 23:17
こんばんは。
あいかわらずステキな写真を撮りますね〜。
自分も自宅でこういう風に撮れないものかと考えるのですがダメなんです・・・。

ピントは机なのにこのイスがたまりません、ついさっきまで座っていたような、逆に今にも来そうな
雰囲気をすごく感じます。

また次の写真も楽しみにしていますね。
nori | URL | 2013.12.04 13:30 | Edit
photo_trackさん、コメント有難うございます。
いやいや、勿体ないお言葉を有難うございます。
撮るものが無くなるとつい、このテーブルを撮ってしまうのが
クセというか、常套手段というか…笑

最近は日がうんと短くなったので、外に出掛けても
あっという間に暗くなってしまいますよね。
そんな事もあってかなかなか写真が満足に撮れて居ません。
なんて言ってますが、出掛ける時間がいつも遅いというだけなんですよね…^^;

またphoto_trackさんのBLOGにも遊びに伺います。
J’s | URL | 2013.12.05 18:02 | Edit
亡くなられたのですね。残念です。ご冥福をお祈りいたします。 そして”ありがとう”と一言述べたいです。

カラー撮りに行き詰っていた頃、撮影頻度の割合も断然白黒が勝り、もうカラーで撮るのは諦めようかと感じていた頃でした。ちょうどその頃、図書館で色んな写真集が目に留まりだし、次第に写真家の写真集を購入するようにもなりました。
そこでたまたま出逢ったがソール・ライターの写真集。とりあえず表紙の一枚しか見られなかったのですが、その一枚に魅了され直ぐにネットで調べました。
主に街撮りスナップやポートレートなのですが、カラーなのに白黒のブレッソンの写真に勝るとも劣らない程に衝撃を受けました。勿論、この方の白黒も好きですけど。

ブレッソンやS.ライターにしろ、入江泰吉やJ.スディクにしろ作風を真似ようとは思いませんが、撮る姿勢的根本と云うのか、そう云うのは多く参考したいと思ってます。参考というよりかは自分で撮影していく上で気付いた事の確認みたいなもんですけど。

彼らと同じような時代の機材を使い、同じような姿勢で撮っていると、色んな事が思い浮かんだり、自分なりに見えてくるんです。
そうか、だからこうだったのかとか。まして機材を解体し手を入れたりしていると尚の物理的理解度も増したり。

写真家の写真って、その人間の作品でもあり辿ってきた歴史でもあるのではと思ったりもするんです。

そう云う意味でもなるべく他人の定評やセンサーに頼らず、自分で機材などを選び使い倒し、設定等も選び組み合わせ感じるままに撮りたいなと。

ゆっくり楽しみながら撮るには、写真やカメラはそれ程便利でない方が良いのかと思ったり。 今の所、趣味として楽しむ撮影に関してですが。

でも所詮は自己満足世界ですけどね(笑)
趣味である内が一番楽しい。

長文の程、失礼しました。
nori | URL | 2013.12.07 11:03 | Edit
J'sさん、お久しぶりです。コメント残して下さってどうも有難う。
文中の"Sさん"というのは、J'sさんのことです。
Saul Leiterについて教えてくれたJ'sさんに、感謝しています。
僕にとってこの写真家の存在は、かなり衝撃でした。
この人の撮る写真は、僕自身が今迄まったく知らなかった写真の
アプローチの仕方だったからです。
氏はカルティエ=ブレッソンに影響受けて写真を始めているそうですが
その撮り方・視線は、ブレッソンとはまるで別物だという印象です。
初期のB&Wの方は、わりと"素朴"なんだけど、カラーの方は
かなり独自性ある撮り方だなと思うんです。
その写真の視点は、何処か地上の目線ではなく、天上からの目線の様にも
僕には見えてしまうんですね。
深い詩情のようなものを感じます。
ブレッソンの継承をしている点は「決定的瞬間」を逃していないという
その一点だけではないか?と思ったりもしています。

世界中の色々な写真家の仕事を見て、それらを真似たり色々な影響を
受けたり…。今は本当に便利な時代だなと思いますね。
ある程度の事は簡単にインターネットで検索出来てしまうんですからね。

けして仕事でやってる訳ではないので、自己満足で良いんだと思いますよ。
その自己満足を自分自身の生活の質に繋げて行けていれば何よりです。
趣味って、すごく大事なものだなとこの頃よく思うんです。
まったく趣味を持たずにふだん虚しさばかり感じながら生きている人も
数多く居る世の中で、こういう趣味を持てている自分たちは
どれ程幸せ者か、と思ったりもします。

長文、いつでもOKです。むしろ嬉しく思います。^^
また遊びにいらして下さい。
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